いまそこにある孤独(2019)

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世の中は「孤独」関連の話題が多い
・孤独死、子供食堂、ママ活、インスタ映え、SNSの承認欲求、おひとりさま、家族と暮
らしても孤独な老人、大勢の中にいても孤独…
・そもそも、人はいつでも一人になる可能性があるので(死別、離別等)、孤独は誰もが
直面しうる問題
孤独と幸福
・ハーバード大学の研究によると、人間の幸福度に一番大きな影響を与えるのは、お金や
地位ではなく、「幼少期の両親との人間関係」であることがわかっており、添い寝によ
る愛情表現は、子供の将来に大きな影響を与えるという。
・「人との交流が幸福度を高める」というが、これはマズローの5段階欲求が唱える「親
和の欲求」で本能的なもの。人と交流している時に生まれる安心感は幸福度に直結する
。逆に孤独状態では不幸となる。この欲求を満たすポイントは、人との交流を一方的に
終わらせず、必ず双方向通信の「交通」になるように意識すること。
→孤独、幸福、絆は深い相関関係があり、以下の特集を検討する前提としてこれらの関係
を考えることも重要
現代社会の『孤独』考察
現役世代の孤独死
孤立化リスク1 生涯未婚率(50歳時点での未婚率)の上昇
孤立化リスク2 離婚
孤立化リスク3 不足するつながり
高齢化するひきこもり 8050問題
社会的孤立の解消へ 日本の政策に必要なこと
企業をむしばむ「職場で孤独」
SNSは頼りにならない 若者が抱える孤立リスク
人に迷惑をかけないきれいな孤独死入門
・米ブリガムヤング大ホルトランスタッド教授(心理学)の分析:社会的つながりが強い
人はそうでない人に比べて生存率が50%高い
・アルコールを飲みすぎない、太りすぎないことよりも、社会的つながりが強いことの方
が長寿に強い影響
・孤独は一日15本の喫煙と同程度の健康への悪影響
・日本も孤独大国になる可能性が大
・国立社会保障・人口問題研究所:「2040年の単身世帯は約4割になる見通し」
・日本の単身世帯比率は国際的に高くない。→社会的つながりが希薄なことが日本の問題
・日本は家族以外との交流がない人の割合が約15%(OECD加盟国中最も高い)
・単身世帯の男性や一人親世帯が孤立しやすい傾向(p.37表参照)
・現役世代も要注意。生涯未婚率の上昇、男性の単身世帯、離婚による単身化、現役世代
の孤独死
現役世代の孤独死
・孤独死者の4割は50代以下の現役世代 15年4月~18年2月(日本少額短期保険協会の第
3回孤独死現状レポート)
例:30代男性 若年性がんに 親に連絡せず闘病 病死
50代男性 バツイチの独身 病気治療のため早期退職後セルフネグレクトに 病死
etc.
・ビジネスパーソンの孤独とも向き合い方 『うつヌケ』の漫画家 田中圭一さん「自分
に近い属性の友達を作るべき」
高まる孤立化リスク1 生涯未婚率(50歳時点での未婚率)の上昇
・2015年 男性約23%、女性14%(男性の約4人に1人、女性の約7人に1人が独身)
・国立社会保障・人口問題研究所の調査 50歳未満の未婚者は「まだ結婚するつもりはな
い」「一生結婚するつもりはない」人(=結婚を焦っていない人)が多い。(P.29表参
照)
一人の生活を続けても寂しくない人の増加、他方で婚活に苦悩する男性の例
・生涯未婚率が今後も上昇すると予測 孤独に陥らないためには友人や同僚など気心の知
れた人とのつながりを持つことも重要
高まる孤立化リスク2 離婚
・40代以上は離婚による単身化が増加 1970年代から大きく増加(p.30グラフ参照)
妻のDVで精神疾患、仕事を辞め離婚した例、離婚後に親権を奪われた例
・離婚後、自殺に至るリスクも。人口10万人当たりの自殺者数はどの年代も離別者が多く
、女性より男性の方が多い。(p.31グラフ参照)
・結婚していても安心できない。離婚するなら寂しさに耐えられるだけの準備が必要
高まる孤立化リスク3 不足するつながり
・“不寛容社会の回避へ 集活を進めよ”
・健康な高齢者でも社会的孤立状態にある人はそうでない人に比べて6年後の死亡率が2.2
倍高い(2018年7月 東京都健康長寿医療センター研究所の調査)
・孤独が長期化すると人は不機嫌、自己中心的、攻撃的に
・長期的に孤独な人が増加すると日本は不寛容な社会へ変質する可能性
・孤独が生まれる原因
①コミュニティーの弱さ:日本は社会や地域での人々の信頼関係や結びつき「ソーシャル
キャピタル」が極端に乏しい(149カ国・地域中101位)→特に中高年男性 長時間労働
 家庭だけが居場所
②コミュニケーション力の低さ:中高年男性 タテ社会のポジショントーク ヨコのコミ
ュニケーションが苦手
・3K(会社、肩書、家庭)から3S(仕事、趣味、社会貢献)へのシフトを
・「行きつけの店」をつくるのも手
・孤独を回避するには?独身研究家 荒川和久さん「心が孤立しない方法は、自分の中に
新しい自分を多く作る、つまりインサイドコミュニティを充実させること」
高齢化するひきこもり 8050問題
・80代の親が無収入の50代の子どもの面倒を見ているケースが増加
・親が支援の申し出を拒み、親の亡き後残った子どもも衰弱死
・行政の対応の遅れ、就労のレールから一度外れるとなかなか戻れない社会構造も
社会的孤立の解消へ 日本の政策に必要なこと
・高齢期および現役期の単身男性、一人親世帯が特に孤立に陥りやすい
・女性は男性ほど孤立していない(単身女性は別居家族との関係を持つ人の比率が高い、
高齢単身女性は近所、現役期の単身女性は友人とのつながりを持つ比率が高い)
・社会的孤立の克服に必要な対策 ①相談窓口の拡充 ②地域コミュニティーの強化 ③
働き続けられる社会の構築
企業をむしばむ「職場で孤独」
・約6割のビジネスパーソンが職場での孤独を経験
・自己中心的な行動や人間関係の希薄さが孤独を招く
・ビジネスパーソンが職場での孤独を感じやすいのは
(1)孤立状態に陥った時→原因①物理的な孤立 ②働き方による孤立 ③配属に伴う
孤立→周囲がサポートしやすい
 (2)本人の性格に問題がある場合
・職場で孤独に陥っている場合の対処法→①自分から孤立状態を生み出すような行動をし
ないこと ②会話が少ない職場でも何かの際には助け合える関係を築くこと
SNSは頼りにならない 若者が抱える孤立リスク
・未婚化、非婚化が若者の孤立リスクを高めている (悩み事を誰にも相談できない人の
割合 20~39歳で6.3%)
・SNSは若者の孤独、孤立解消に役立つと考えられる
・しかしネット上のコミュニティーを頼れる人は少ない(家族・親戚78%、友人65%、ネ
ット上の人やコミュニティー22%)
・SNSは本当に困った時に頼りにならず、孤立を防ぐにはリアルな人間関係が必要
・しかし、それには直接会うための相応のコストがかかる。若者の孤立を防ぐには彼らの
経済的安定を図ることも重要
人に迷惑をかけないきれいな孤独死入門
・成年後見制度(法定後見、任意後見)、任意後見とセットで見守り契約、死後事務委任
契約、身元保証契約、葬儀生前信託契約など

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